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お返事
 
 えーなんだ。俺ぁ人の人物評はそれほど好まないが、このケッタイな餓鬼は、極めて繊細で、たまに参るが、なんというかまあ、大した野郎である。結果を急がないという蛮勇がそれである。だがしかし、自分のブログの記事で「 本当はどうでもいい 」とかぬけぬけとぬかすところが、素でむかつく。俺がこんなに真剣なのにだ。なんだこの餓鬼は。くそったれめ。

で、だ。用件はだな、まぁいろいろある。いろいろあるので最重要課題のみを選抜して、あとは全部省く。当方は多忙だが、それ以前に極度の筆不精なんである。アフリカ放浪中、半年実家に連絡を入れずに、死んだものと仮定されていた過去を舐めてもらっては困る。

でだな。ひろちんよ。俺とお前さんは、つまるところは、極めて近い感覚で、別の視点から、この世界にムカポンきてんだよ。俺ぁ、いろいろあって、4年も前から、脳に蛆の湧いた数多のオヤカタ様たちのもと、50人以上の人間を部下として、指揮してきている。直属の部下の悔し涙を、俺ぁ何度もぬぐって来たぜ。そんな俺がたどり着いた結論と、未だこれからの貴兄があたためている結論が、同じである道理が、そもそもありゃあしねえのさ。

たとえ同じ思いが出発点にあったとしても、辿ってきた道や、今いる場所や、これから立たんとする山が違えば、速度も方角も、そのぶんだけズレるんだ。誰も並走なんかしてくれねえんだぜ。

俺はね、有能たらんとし、使命を完遂せんとする部下を、守りたいんだ。概念の話じゃねえんだよ。体験から明言できる自分の想いを記事に丸ごと投げつけたんだ。一遍の理想も持ち込んじゃあいねえぜ。

俺の叫んだ理屈の背後にある想いを、直に理解させるのは、その人間の哲学でも頭でもねえんだ。戦場で食ってきた飯の数が、物量で理解させるもんなのだよ。貴兄が戦士であることは、疑うべくもない真実だ。だがね、貴兄は未だ、兵卒ですらない、一匹の鎧武者なんだよ。一蓮托生の悪夢を知らない、孤高の鎧武者には、兵卒の叫びは理解できない。絶対にだ。

俺も、かつて、一匹の鎧武者だった。そして、地獄みてえな兵卒時代を経て、いまは下士官か、精々が三尉ってとこにいる。集団の中でね。

論理的には、貴兄の書いた反論には、破綻がない。確かにないぜ。今は十分だし、身相応の立派な所見だ。だがね、そりゃあ俺達にゃ、「 先刻承知のこと 」なんだよ。それでも俺達が、「 くたばれ無能とも 」と仲間や部下の為に叫ぶ理由が、確かに世界にゃ待っていることを覚えておけ。貴兄が受け取るべきメッセージは、そこにこそある。

俺の叫びに、許されない側面があることを、理解できない大人は、まずもっていないぜ。だがね、それでも、日々努力を無に帰されている人々は、俺の叫びに手を上げるだろう。それがこの世界の形なんだ。

結果を急ぐ必要はねえぜ。兵卒になれば、自分がどっちの立場をとるかいずれ選ばなきゃならない立場になるんだ。選ぶのは、その時でいい。有能たらんとして、有能であるに至り、さらに上を目指す、愛しき者達と、そいつらの楔としての機能性だけを増していく努力をしねえ連中の、どちらの幸福をとるのか。それまでの自分を捨てて選べばいい。俺にゃあ生憎、どっちもなんて選択は、出来なかったぜ、心情的にも状況的にも全ての面で。

言葉は言霊である。悪霊もいりゃあ自縛霊もそこには宿る。俺達が、文面から汲み取らなければならないのは、その文意ですらなく、書いたものの心霊に、そうまで叫ばせた何者かの、本質だ。

友達だからといって、相手の全てを肯定できていて自然なんてのは、大人の抜かす寝言だぜ。そんな同化政策みてえな信頼関係なんぞウスラ寒くていけねえや。

渡世に励め。生き方は、自分で選ぶんだ。生き方ってのは、何を犠牲にして、何を守るかだ。俺ぁ俺が守りたいものだけを、守り抜く。守り抜くために、一切の邪魔くさいもんは、くたばろうがわめこうが、縁ごと丸ごとぶった切る。俺ぁそういう生き方で、残せる未来を選ぶ。

どんな未来を選ぶかが人生だ。すべての自由は貴兄にある。残せる未来を、残せるだけの生き方を、貴兄が自信をもって、天に宣言し続けることが出来ることを願いつつ筆を置く。

武運長久を祈る。
by 201V1 | 2005-09-05 02:33
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