インド

 昔、印度にいたことがある。

 半年くらい、あの辺りをふらふらしていた。


 まだ20歳になる前のことであるから、

 あれから10年近い歳月が経過した勘定になる。


 まさに光陰矢の如しとは、このことだろう。








 不思議な土地であった。

 それまで暗黒大陸を彷徨ってきた自分にとっては、

 印度という極彩色の神々が巷に氾濫する光景は、

 天国のように映ったのを覚えている。

 そして何より、

 人々の気風と、

 それを育てた風土が、

 涼しかった。



 
 まぁ、

 人間てのは、

 不思議な生き物である。

 遥か昔、

 東アフリカで発祥し、

 ヨーロッパを経由してアジアに到達すると、

 わずかな期間で、

 その分布図を南アメリカまで拡大した。

 で、

 そういうことを全部忘れ、

 やれ肌の色が違うだの、

 信じる神が違うだので、

 気が遠くなるような間、

 互いに殺し合い、

 今日に至っている。





 巨視的にみると、

 人類てな、

 まるで道化だ。

 痴呆でボケた、

 猿の親玉みてえなザマである。





 世界を旅して思ったこと。

 それは、

 記憶が次第に忘れられていく事実に対する、

 恐怖だった。




 


 改竄された歴史が、

 真実を闇に葬り、

 かすかに残された希望の光を握り潰す。





 
 


















 





 あれから、

 たまに、

 思い出そうとすることを、

 している。







 何をって、

 何かをだ。







 それだけで、

 かなり人生が違ってくる事を、

 最近、

 ようやく知った気がする。





 思い出そうとしてきたのは、

 無駄ではなかったようである。




 まだ、思い出せてはいないけれども。





 さてさて、

 なんと人生の、

 面妖なることよ。




 

 世界は、痛快だ。
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by 201V1 | 2005-10-14 15:14 | カテゴライズ前・生ログ
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