記憶に残る映画

 なんつーか、

 小生は、

 映画には、

 相当に甘い。






 生半可なストーリーと、

 適当な設定と、

 いいころ加減な展開で、

 これまで幾度も号泣してきた。






 しかしながらである。

 「 らくだの涙 」

 こいつにゃ全体、

 戦慄した。

 





 滅茶苦茶である。





 物語のあらすじは、

 モンゴルの荒野で暮らす4世帯同居型遊牧民の所有する、

 数多くのラクダのうち、

 一匹のメスラクダが、

 難産の末白い子ラクダを産み落とすものの、

 なんだかどうした、

 子育てを放棄、

 乳をあげない。

 さあ困った。

 のこったのこった。

 ここが起点であり、

 四世帯家族は、

 母ラクダを縄で拘束して、

 授乳を強制させたりするんだが、

 うまくいかない。(これが承である。

 で、

 それとは全く脈絡なしに、

 全ての作戦が失敗に終わったのと同時期に、

 唯一の家電製品であるラジオの電池が切れたため、

 数十キロ離れた市場のある県庁所在地へ

 電池を買わせに、

 子供二人をお使いに出すんだが、

 この際、
 
 家長であるヒイ爺さんが、

 母ラクダの育児放棄を打破する「 切り札 」に、

 SOSを告げる手紙を、

 お使いの子供二人に委ねるんである。(転だ

 で、

 問題の「 切り札 」なんだが、

 これが街の音楽の先生で、

 変な弦楽器の達人であり、

 依頼を受けて四世帯遊牧民のもとにやってきた達人は、

 遊牧民の望みに応え、

 母ラクダと子ラクダの前でメロディを奏でる。

 すると、

 何故か母ラクダは号泣し、

 育児拒否をやめ、

 子ラクダにオッパイをあげ、

 起承転結が完成。

 大団円になっちゃった。(我々夫婦が呆然とする眼前で)

 で、

 エピローグでは、

 何の説明もなしに、

 パラボナアンテナに直結させた、

 太陽電池を動力にするテレビを、

 四世帯遊牧民がゲットし、

 めでたしめでたしみたいな雰囲気を、

 「 感じろ! 」的な映像が垂れ流され、

 強引にスパーに以降。

 





 

 

 







 
 まじかよモンゴル人。








 まぁ、

 なんつうか、

 この作品、

 ドイツの映画学校の、

 卒業記念のそれだそうなので、

 モンゴル人の頭の具合よりむしろ、

 作品の分裂症的ケレン味に関しては、

 はっきりいって、

 撮ったゲルマン民族の膿んだ脳によるところが大なんであろう。







 ドキュメンタリー映画を撮ろうとしてモンゴルに行ったのはいいんだが、

 育児拒否の母ラクダに遭遇した為、

 途中でそれを題材にしたストーリー物に作品の性質が変容したと、

 制作秘話にあるが、

 出来上がった作品の実際は、

 やらせだらけでドキュメンタリーのもつ報道性は絶無でsり、

 ノンフィクションとしては題材自体がしょっぱく求心力が脆弱で、

 フィクションを完遂するには作り手の力量が圧倒的に足りない、

 「 反吐のもんじゃ焼き 」みたいな感じに落ち着いたといえる。

 
 
 



 小生は、

 概して動物全般を愛玩目的で認知するが、

 これを機に、

 やおらラクダが大嫌いになりそうである。

 少なくとも、

 しばらくはラクダを連想するものを、

 視界に入れたくないのは確かであり、

 これはそういう気分に人をさせる映画であった。








 ドイツ人は、

 まぁ、

 そういう民族である。





 革新的な飛行機や、

 新時代のロケットを作り上げる一方で、

 ナチスとか、

 らくだの涙とかを、

 世に出す。






 まったくもって最悪の映画であり、

 2005年度中にこの地雷を処理できたことを、

 幸運と捉えることに努めんと思う。





 こんなもんを1月1日に観た年にゃあ、

 1年は終わりだ。






 










 12月26日。

 「 ラクダの涙 」を観た後、

 ネットで、

 この映画に関する、

 好意的なレビューの氾濫を目の当たりにして、

 筆を執った。

 反吐のもんじゃ焼きも、

 食う人間によっては、

 美味に感じるものらしく、

 いよいよ世間が信じられねえ。





 
 ※ この映画は、

   プロパガンダによく用いられる手法によって、

   製作されたものと、

   和魂要塞は判断する。

   明らかに「 感動 」をさせようとして、

   恣意的に事実を歪曲・誇張している箇所が随所に見られ、

   醜かった。

   製作者サイドの魂がである。



   出演しているジモッチーの演技は、

   見事に大根でその点ではリアリティがあったが、

   演技や台詞が用意されているドキュメンタリーという実態は、

   断じて容認すべきスタイルではなかろう。



   ネット上のレビューでは、

   結構な絶賛を受けている「 らくなみ 」だが、

   この映画を、

   ある種のプロパガンダ映画と捉えた場合、

   日本における常民が、

   60年前のあのころと、

   本質的に同じであることが伺われ、

   まぁ、

   さらに胸糞が悪くなった。




   2段重ね、

   3段重ねで胸糞の悪くなる点において、

   この、

   らくだの涙なる映画は、

   流石はドイツ製だけあり、

   ナチスのホロコーストに通じるものがある。




   
   モンゴルの景色がどんなに美しくても、

   この作品には、

   価値は無い。
   

   

   
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by 201V1 | 2005-12-26 23:32 | カテゴライズ前・生ログ
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