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言葉の妙


言葉ってのは「 妙 」である。






ただの記号の羅列にすぎないのに、

人の心を突き動かすチカラをもってる。






小生は言葉に魅入られた人間だ。

人の気持ちを汲み取る感性のニブさを、

自分の気持ちを伝えるスキルを伸ばすことで補おうとしてきた。

土台領分の違うものだから、カバーなんて殆どできん。

人のコミュニケーションの核を担う言語と非言語(仕草・雰囲気)のシェアする部分は、

我々が考えているよりずっと狭いからだ。

互いに殆ど独立して機能してるといってもいいだろう。

どっちかが決定的に欠けてれば、

小生同様つまらんポカを繰り返すハメになる。





ただね、実は言葉ってやつには、

コミュニケーションとは全く別に、もう一個の機能がある。

それは物事を明確にし、決定的にする力だ。

たった一つの概念が、人の世界観を変える力をもってる。

戦う気概を確かにする。




概念には2つの種類が実はある。

手垢のついた言葉を並び替え、誰も聞いたことのない短歌を紡ぐ方法と、

新たな意味をもった異なる響きをもった単語をでっちあげる方法だ。

前者は詩人の領分で、

後者はパラノイアの領分である。





ブログを初めて、

小生は結構な数の短歌を紡いだ気がする。

相当な数の単語もでっちあげた。





ヒマができたら、一度自分のテキストを全部洗い出して、

短歌と単語を一まとめしてみるのも面白いかも知れん。





今日、知己のブログで

自分の短歌が生まれ変わった姿を見つけたとき、

自分の作った単語が、その人の中で昇華され、新たな意味をもった姿を見つけるたび、

奇妙な喜びを感じる。




嫁いだ娘から手紙をもらったような感慨だ。




短歌や造語は、

人が世界と対決するため、自分の心に刻む彫り物である。

それは魂の刺青だ。





クソみたいな現実の前じゃ、毛程の役にも立たないが、

喧嘩に望む気合だけは確かなものにしてくれる。

それは闘士にゃ欠かせないものだ。






墨を掘ろう。

まッさらな心に、一文字の意気地を。

傷だらけの魂を再び奮い立たせる、鮮烈なるシンボルを。




貴方が出会った幾千の短歌と単語のなかで

「 これだ 」と思ったものがあったなら、

それはもう貴方の言葉だ。

貴方のシンボルだ。




俺たちにゃ、彫り物がいる。

それがどんなに空虚な幻想でも。














旗がいる。

熱風の中ではためく旗が。
by 201V1 | 2004-07-22 15:14 | カテゴライズ前・生ログ
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