ファッション


ずーっと黒ばっかり着ていた。

黒ずくめのガキだった。



自分には原色は似合わないと考えていたのだ。

青が似合うと言われてたけど、

年柄年中葬式帰りみたいな服装をしてた。

黒を着ると奇妙に落ち着く自分がいた。

暗いところから暗いところへ、すんなりいける気がしてた。



それでも中学生の終わりまでは、闇がとっても怖かった。

1人でトイレにいくのがイヤだった。




高校に入って、闇の中で異常に落ち着く自分を知った。

闇と友達になった。

月明かりのない夜、真っ暗な森へ、こっそり1人で出かける。

黒い服を着て。

闇の中に溶け込むと気持ちが落ち着いた。

闇に飲まれていく感覚が心地よかった。

黒い服が好きだった。

黒は自分の色だった。






高校を卒業して、茶色の服を少しづつ着れるようになっていった。

アフリカ時代のトップスは黒と茶色で統一されてる。





21の時、恋をした。

彼女も黒を好む人だった。

この頃から、なぜか小生は急激に原色の服を着るようになっていく。






今、洋服ダンスをあけると、色とりどりの洋服が瞳の中に飛び込んでくる。

デザインは千差万別で、

ヒッピーからエスニック、グラムロックにフライトジャケット、サイクリングシャツ、

カウボーイジャケット、サイケデリック、よくわからねえ服、様々である。

「 衣装さん 」を開業できるんじゃねえかってくらい幅広い。

合うたびに印象が変わると飲み屋の女マスターは言うけれど、

確かに相当混乱してる感は否めない。

どの服にも毎シーズン袖を通してる。





絵の具をぶちまけたみたいな服の中で、

1番「 似合う 」と言われるのは「 赤い服 」だ。

数が飛びぬけて多いわけじゃない。

どっちかってゆーと少ないかもしれない。




ただ、確かに赤い服を着ると、

「 気持ちがはまった 」気がする。

「 ワインレッドは俺の色だ是 」って、妙に気分が燃えてくる。






「 走ろう 」とか意味もなく思う。( 馬鹿





黒をもっとも強く好んでいた時代は、いつも暗鬱と世界を呪っていた。

赤を好む今は、ぐつぐつと闘志が漲っている。





色ってのは、魂の色である。





それと同時に魂は、来ている服の色にも染まるのかもしれない。

小生は、結構マジでそういうものだと思っている。





最初はしっくりこない色が、無理やり着てると何ヶ月か先には不思議となじんでくる。

魂がその色に染まるからだ。





小生は、未だにブルージーンズをはけない。

ボトムスはずうっと黒である。

夏でも黒いブーツを履いてる。

夜、未だに1人で森に行く。

始まりの場所だからだ。

そこで今は、闇の中で赤々と燃える自分の心の火を確かめている。






「 俺はまだなにもやっちゃいねえぜ 」













ワインレッドって色はいい。

白装束を染めるのは、やはりこの色じゃなきゃダメである。





赤く美しく。

赤く美しく。









赤い服を、もうちょっとだけ買い足そうと思う。

小生は赤と黒が好きである。
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by 201V1 | 2004-07-23 17:10 | カテゴライズ前・生ログ
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