原子爆弾~ピカドンの夏~
1945年8月6日午前8時15分

米軍のB29爆撃機「エノラ・ゲイ」により、原子爆弾「リトルボーイ」が広島に投下。

これにより、一瞬のうちに14万人が死亡し、被爆者36万人。市街は壊滅した。





原子爆弾が生きた人間を目指してブチ落とされた日から59年。





筆を執ろう。








アメリカがこの魔の兵器をした背景には、いくつかの理由がある。




① 戦争を早いとこ終わらせるため。

② 実際どんなものなのか使ってみたかった。いわゆる「 お試し 」である。

③ 二次大戦後の世界。西対東の争いの前に、ソ連をびびらせたかった。



戦争の早期決着と試験と政治的思惑が、エノラゲイを飛び立たせた。




無駄な犠牲を減らしたいという「 仁 」と、

サイエンスティックな「 好奇心 」と、

政治的な「 駆け引き 」が地獄の釜のフタを開いた。




果たしてそれだけか?



そうじゃあない。



そうじゃあないのである。




当時のアメリカ人が持っていた、

有色人種に対する心象がどんなものであったかは、

歴史の証明するところである。



ハワイやアメリカ本土に移民していた日系人たちが、

戦中戦後を通してどのような扱いを受けたか、知る人は少ないだろう。



彼ら日系人は、家財を奪われ、10箇所の強制収容所に収容され終戦を迎え、

財産を返却されることなく身体ひとつで放逐された。

ようやく補償案が可決したのは1988年である。

その間実に43年。

アメリカ政府は43年間に渡り、収容の蛮行の正当性を高らかに主張し続けた。



ヨーロッパ戦線において、アメリカ人であることを証明する為に戦った日系人がいる。

第442連隊100大隊の名で呼ばれる、帰属師団を持たない独立連隊。

それが日系部隊の名だ。

アメリカでは1924年に日本人の移民を禁じる「 排日移民法 」が制定されているため、

彼等の殆どは2世である。



師団への帰属を許されぬまま、独立連隊として対ドイツ戦に投入された彼らは

常に最大の激戦区における「 第一級の消耗兵器 」として運用された。




2次大戦におけるヨーロッパ戦線で活躍した連合軍の中で最強といわれた彼らは、

散っていった戦友の思い出を胸に、終戦後も根強い偏見と戦い続けることになる。









当時のアメリカ最大の情報誌には、以下のような文面を見出すことができる。




「 我々はドイツ人を憎むには努力が必要だが、ジャップを憎むのに努力はいらない 」




ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムスに踊った文字列である。








アメリカ人がこれほどまでに日本人を憎んだ背景には、

確かに真珠湾の「 奇襲 」がある。



日本軍は国際的に正当性を主張できるギリギリの段階で宣戦を布告、真珠湾を攻撃したが、

日本本国からアメリカへの「 布告文 」を連絡する日本政府の役人が

当日酔っ払って職務を放棄していた為

結果的に完全な「 奇襲 」となった事実は既に多くの知るところである。

しかしながら、結果的に「 不意打ち 」となったこの攻撃によって、

アメリカ人は日本人の「 卑劣 」に激怒し、アメリカ政府は巧みにこの感情を扇動し、

国威発揚の材料とした。



そして「 広島・長崎 」の悲劇が起こる。



あれは間違いなく、憎悪の繰り出した一撃だった。











原子爆弾の投下の背景を思うとき、

そこには軍事的・科学的・政治的な思惑を超えた、ひとつの悪感情が厳然としてある。






「 黄色い奴らなんざ人間じゃねえ 」





二次大戦を語るとき、絶対に忘れてはならないのが、

当時の世界に厳然と存在していた「 白人優位 」の思想である。

この「 感情 」の存在を認めた上で戦争を論じない馬鹿だけは避けなければならない。






原爆投下の背景には、様々な思惑があった。

そのひとつには、「 黄色い奴なんか人間じゃねえぜ 」って思想があるのは確かである。




優生学の発想は、ナチス・ドイツのお家芸ではなかった。

自由の国アメリカもまた、優生学によって原爆を投下したのである。




我々の父祖が戦った相手は、そういう相手だった。




父祖が何と戦っていたのか、我々の世代は考えない。




侵略戦争に正義はない。

それは確かである。



しかしながら先の大戦に想いを馳せるとき、

忘れてはならないのが当時の白人のスタンスである。




我々の父祖には正義はない。

だがしかし、それは敵さんも同じである。



戦勝国が正義で、敗戦国が悪、なんてゆう図式は馬鹿の描く絵だ。




我々は有色人種である。




肝に銘じて歴史を見よ。




でなけりゃ父祖に、どのツラ下げて会いに行くのだ。




俺たちは白人じゃねえ。




ゆめゆめ忘れぬことである。




あの戦いには、人種の戦いという側面があったのだ。




どこの馬鹿が否定しようとこの事実は変わらない。




原爆。



白人に逆らった有色人種への、手痛いお仕置き。




それが奴らの選んだ選択だった。



選択だったのだ。
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by 201V1 | 2004-08-07 00:02 | カテゴライズ前・生ログ
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