彗星


低空ショックで、記事が最近半生です。

管理人再起まで、今しばらくお付き合いくださいませ。

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星占術の大家にゃあ、怒られるかもわからない。

でもね、人間てなあ、きっと、

光り輝く恒星よりも、銀河を巡る彗星に、

ずっと近い。






わけのわからねえクソみたいな、

過去や今や未来の引力に囚われながら、

出会いを求めて人は宙をめぐる。

行く先々で、光の尾を引きながら。

ぐるぐると。




それぞれは、それぞれの軌道と理由で宇宙を巡る。

引力に囚われ、弧を描きながら。



それはね、見えない鎖に繋がれた旅だ。



ここじゃあない何処かに行きたくて、

人は旅を始める。

何かを変えたくて、旅を始める。

でもね、どこにも行けはしないんだ。

引力に囚われている限り、人はめぐりめぐって同じ場所へと立ち返る。




旅する星を捉える引力がある。

クソみたいな記憶や、

抜け出せない現実や、

捨てられない想い、

それぞれの鉄鎖が、人を縛る。




飛んで飛んでも弧を描かせる。






ぐるぐると。



ぐるぐると。



ぐるぐると。




自由になりたくて始めた旅なのに、

人はいつしか引力の為に弧を描く彗星になっちまう。




どんなに遠くに離れても、引力にまた引き戻されちまう。





それは忘れた頃にやってきて、

「 間抜け 」って囁きと一緒に、

彗星たちを飲み込もうとする。

「 逃れられりゃあしねえんだぜ 」って、笑いながら。





それでもね、人は宙を飛ぶ。

暗黒の宇宙を、光を求めて。





彗星たちは出会う。

天文学的確率で。

まるで出会うべくして出会うかのように。




銀河を巡る62億の彗星は、奇跡的な邂逅を果たす。

たったひとつの物語と。

一節の歌と。

望んでいた言葉と。

誰かと。

引力を断ち切る何かと。

交錯が、鎖を断ち切る。








引力ってなあ、忌まわしいクソったれの恒星の専売特許じゃない。

たとえちっぽけだって、彗星にだって引力はある。

彗星の交錯は、それぞれのもつ引力の衝突でもある。






勝ち目は薄い。

互いを捉えてる親星の引力は、彗星のそれとは土台桁が違うからだ。

それでもね、天文学的確率でめぐり合った彗星たちは、引力と戦う。

巡り合った友に、自由を与えようとして。






奇跡が生んだ邂逅は、それぞれの軌道を変えるためにある。

それを人は知っている。

だからね、必死で事に当たるんだ。

たった一度の奇跡にかけて。




ハナから分の悪い勝負。

親玉の引力は桁違い。

一瞬の交錯で軌道を返れる公算は限りなくゼロに近い。

まして同じ軌跡でこれからを飛ぶなんてのは、よっぽどの僥倖でもなきゃ不可能だ。




それでも僕達は引力と戦う。

光の尾を引きながら。

互いに互いと自分を解き放つ為に。




そうやってまた、それぞれの旅へと帰っていく。





ちょぴり違う軌跡を描きながら、それぞれの旅へと帰っていく。





奇跡が生む出会いに、2度目は無い。

極稀に2度目の出会いがあったとしても3度目はまずないだろう。

だからこそ、僕達は勝ち目の薄い戦いでも、命を賭けて勝負に出る。






でなきゃいけない。

次はないから。






出会いってなあ運命です。






僕達は、その奇跡に気がつかないままに、交錯し、機会を逃す。

たった今、目の前を通り過ぎた彗星にあと半歩近づくだけで、

世界が変わることに気がつかぬまま。





きっとね、機会は全ての彗星にある。





それぞれに交わることを約束された彗星たちがいる。





力を尽くすのは、その邂逅だ。




























人間てなあ妙な生き物で、自分に与えられた僥倖より、

自分を囚える親星との戦いに力を尽くそうとする。

それは「 飲み込まれない為 」の戦いだ。

そうやって、運命を変える彗星との出会いを見過ごしてしまう。





大事なのは、邂逅だ。

人は、他の彗星との交錯でしか、自らの軌道を変えられない。




単独でも、親星の引力と戦うことはできる。

でもね、その戦いじゃ決して軌道は変わらない。

ただ、そのつど、飲み込まれずにやり過ごせるだけだ。






出会いだけが、人を親星の引力から解き放つ。









人はだから交わる。





人はそのために出会う。





彗星の尾は、親星と戦うためにあるんじゃない。

引力を断ち切るために、友との交錯の時、光の尾は輝く。





魂を削って宙空に描かれる蒼い軌跡。

光の尾。





交錯する瞬間に、人は命を燃やす。

自由を賭けて。

愛に突き動かされて。








親星の引力を引き剥がすために。
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by 201V1 | 2004-08-17 15:02 | カテゴライズ前・生ログ
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